通常の生命保険では、死亡時の保険金額などを契約時に定めています。
例えば、1,000万円や3,000万円といった具合です。
ところが、この医療保険は万一に備えるための保険ではありませんので、死亡時の保険金自体が存在していません。
代わりに医療保険では、入院や手術に備えるという目的に対応するため、「入院日額」が定められるのです。
入院日額とは、入院1日につき支払われる金額の事を指しており、医療保険では、この「入院日額」がすべての基準となっていきます。
例えば、「入院日額5,000円」のような形です。
仮に、入院日額を5,000円に設定している人が、突然の病気で30日間入院した場合には、「5,000円×30日間=150,000円」を保険会社から受け取る事ができるのです。
また、手術を行った場合には、その手術の種類によって「入院日額の10倍・20倍・40倍」などのような規定が、保険会社ごとに用意されています。
この入院日額の設定は、一般的には5,000円から10,000円となっており、15,000円といったものもありますがあまり一般的ではありません。
というのは、入院日額の設定が15,000円を超えるような場合には、医師の診査が必要になるなど、面倒な手続きが増えてしまうからなのです。
通常の生命保険と比べ、医師の診査が不要など、加入時の手続きなどが簡素化されている場合が多い医療保険ですから、その手続きが面倒にならない範囲内で加入するという人がほとんどなのです。
さて、ここで注目したいのが免責日数という事になります。
通常の生命保険に特約として付加されている入院給付金などの場合には、免責日数といったものが設定されています。例えば「免責4日」などです。
これは、入院開始から4日間は給付金の支払いをしません、5日目から支払います、という約束事です。
しかし、医療保険では、この免責日数の設定がなく、入院初日から支払い対象となっている場合が多いのです。
例えば休職期間中の手当てがきちんともらえる公務員のような職業の人なら別ですが、自営業者などの場合には、たとえ1日でも仕事を休むとなれば、何の補償も得られないという事になってしまいますので、損害は非常に大きいと言えるのです。
その点、医療保険ならそういった部分もカバーされますので、安心して治療に専念できると言えます。
こうした事からも、医療保険は非常に多くの人の支持を得ている保険なのです。